2008年04月18日
鎌倉建長寺で「北鎌倉の神々」出版記念会

 『ガイドブックに載らない北鎌倉の神々』は、A5判変形、本文123ページ、オールカラー、写真249点、イラスト5点、イラストマップ4点のちょっと変わったガイドブックです。その出版記念会が4月13日の夕方、鎌倉建長寺で開かれました。

 この本の企画・編集は北鎌倉湧水ネットワーク、取材・執筆を担当したのは地元在住の8人の「北鎌倉おとな探偵団」。北鎌倉をこよなく愛するメンバーは、地元の路地裏のすみずみまで知り尽くしています。この本をプロデュースした代表の野口稔さんは、「はじめに」の中でこう記しました。

 「本当の北鎌倉に触れてみませんか! 歴史と文化の街・北鎌倉は、古都鎌倉の単なる入り口でも、通過点でもありません。建長寺、円覚寺の門前町として栄えた北鎌倉は、いまもなお、その伝統と先人の知恵が日常の暮らしの中に脈々と受け継がれています。緑豊かな空間では、時の流れが日常より緩やかです。視点を変えれば、半日でも一日でもゆったりと楽しく過ごすことができますよ。……普通のガイドブックでは教えてくれない、「千古不変・北鎌倉おとな探偵団」のそれぞれのお宝スポットを一挙に公開しました。さあ、あなたもこの本を片手に本当の北鎌倉に触れてみませんか」

 日本映画界の巨匠・小津安二郎監督がねむる北鎌倉には、これまでの観光ガイドブックでは取り上げられなかったお宝が多数秘蔵されています。本のタイトルである「…神々」と円覚寺、建長寺をはじめとした寺院の応援は、違和感があるかもしれませんが、「村(地域)のためになるなら…」と足立円覚寺派管長には題字を揮毫していただきました。出版記念会の会場となった建長寺の高井宗務総長は、座禅の写真撮影をはじめとした協力を惜しまれませんでした。そのおおらかな大人の対応に感じ入りました。

 出版記念会の第1部は、その高井宗務総長のお話と寺沢希美さんの無伴奏ヴァイオリンコンサート。高井さんの話は言葉の厳しさとは裏腹に愛情あふれるものでした。第1回団塊サミット以来のお付き合いの野口さんを「友人」と紹介しました。その後には、寺沢さんののびやかな音色が龍王殿=方丈に響き渡りました。1時間にも及んだコンサートは、アンコールの嵐に。2001年夏、ザルツブルク音楽祭のコンチェルトソリストコンクールで優勝、ヨーロッパ・デビューを果たした寺沢さんのこれからに期待したいものです。

 第2部は出版セレモニーと懇親パーティー。ガイドブックに掲載されているお店の食材と、お酒の取り寄せ、鎌倉NPOセンター事務局長の渡辺さんをはじめとした女性グループによる、建長寺がルーツの「けんちん汁」ほかの手づくり料理がテーブル一杯に並びました。大いに飲み、食べ、語らいながら、楽しい歌とギター演奏を堪能しました。団塊の歌姫こと盧佳世さん、ギターの矢野さんとは鎌倉、秦野、千葉県東庄町で何度もご一緒しています。ゲストの山内英正さんは、地元でライブハウスを経営している方でした。フィナーレのヴァイオリンとギターと歌の夢の共演は満場の喝采を浴びました。

 この本の出足はおかげさまで順調です。出版記念会に先立つ4月5、6日の「北鎌倉・匠の市」において、460冊あまり売れました。朝日新聞(4月4日)、毎日新聞(4月8日)、神奈川新聞(4月20日)に掲載されました。また、4月20日には朝日新聞の北鎌倉販売所の申し出により、「北鎌倉の神々」のチラシ2000枚が無償で新聞折り込みされました。新聞の情報媒体としての底力を再認識させられました。発刊3週間で、夢工房からの出庫が2000部を超えました。小社始まって以来の未曾有の出来事です。

 それにしても、この本の企画・編集・執筆に携わった「北鎌倉おとな探偵団」の地域を愛する想いと、地域の人たちを巻き込んだ行動力には脱帽します。人と人を結び、地域の元気づくりを楽しむ喜々とした姿に感動しました。これは、私自身の編集者としての仕事ともぴったり重なります。